- 4Mbpsの回線速度とは、どのれくらいなんだろうか?
- この速度では何ができるのだろう?
- 回線速度を上げるには、どうすればよい?
このように思っている人は多いでしょう。
4Mbpsと数字で言われても、いまいちピンとこないですよね。そもそも「Mbps」というのが何を示すのか、わからない人もいるかもしれません。
そこで本記事では以下の点を解説します。
- 4Mbpsとは、どれくらいの回線速度なのか?
- 「Mbps」とは何を示すのか?
- 回線速度が遅くなる原因と、スピードアップさせる方法
本記事を読めば、回線速度に関する疑問はほとんど解決するはずです。ぜひ参考にしてください。
目次
4Mbpsの回線速度はどれくらい?何ができる?
4Mbpsという回線速度がどれくらい速いかというと、以下のようなレベルです。
- メールやTwitterが問題なく利用できる
- InstagramやTikTokを使うと、少し遅く感じる
- Webサイトの閲覧は、ややもたつく
- 動画を視聴しようとすると、画質が落ちたり、途中で止まったりする
- オンラインゲームやビデオチャットはほぼ間違いなく不可能
こういったレベル感で考えておくとよいでしょう。メールやTwitterなどテキストベースのサービスであれば、問題なく利用できるはずです。しかしInstagramやTikTokなど、画像や動画が主体となるSNSを開くと、「遅い」と感じるでしょう。Webサイトに関しても同様のことが言えます。
そして動画を視聴したり、ゲームをプレイしたりするのは現実的ではありません。
見れない、立ち上がらないというわけではないですが、途中で止まるようなことがあれば十分に楽しめないでしょう。かなりイライラさせられるはずです。
近年のWebサイトやサービスのほとんどは、画像や動画を主体としています。その点を踏まえれば4Mbpsという回線速度は、相当遅い部類に入ります。
ちなみに不自由なく動画を視聴するには最低でも10mbps、オンラインゲームなら50Mbsは欲しいところ。4Mbpsがどの程度低い水準か、よくわかるでしょう。
そもそもMbpsとは何のこと?
回線速度の話題が上がったとき、「Mbps」という単位が必ずといっていいほど登場します。「そもそもこれがどういう意味かわからない」という人もいるでしょう。
わかりやすく言えば回線速度の速さなのですが、もう少し詳しくいうと、「1秒間に送受信できるデータの総量」を示します。1Mbpsなら、1秒間に1メガビットのデータをやり取りできます。
しかしビット数のことまで考える必要はありません。Mbpsが高いか低いか、それだけ見ておけば問題ありません。
Ping値や上り速度とは?
Ping値とは、インターネットとデバイス間でのデータ通信に、どれくらいの時間がかかるかを示したものです。応答速度とも言われます。
Ping値は20msなら、データ通信が完了するまでの間に0.02秒かかります。要は、「こっちが操作したとき、どれくらいの速さで対応してくれるか」という部分ですね。
一般に31ms以下であれば、快適にインターネットを利用できるレベルです。
一方、素早い応答が重要になるオンラインゲームでは、15ms以下の水準が求められる場合も。
もしオンラインゲームをプレイしているなら、Ping値も計測しておくとよいでしょう。インターネット回線スピードテストで簡単に測定できます。
「上り速度」や「下り速度」は、それぞれ「アップロード時の回線速度」、「ダウンロード時の回線速度」を意味します。
特に重要なのは下り速度です。テキストや画像、動画を速やかに表示できるかどうかは、この数字によって左右されます。一般に「⚪︎Mbps」という話が出たら、それは下り速度のことを示していると考えて問題ありません。
回線速度ごとでできること
「何Mbpsの回線速度で、何ができるのか?」と思っている人も多いでしょう。
下記では、回線速度ごとで快適にできることを解説します。
操作内容 | 必要な回線速度(単位:Mbps)) |
メールの送信 | 1Mbps〜5Mbps |
SNSの利用 | 1Mbps〜10Mbps |
Webサイトの閲覧 | 3bps〜10Mbps |
ビデオチャット | 3Mbps〜5Mbps |
動画の視聴 | 5Mbps〜20Mbps |
高画質での動画視聴 | 10Mbbps〜50Mbps |
オンラインゲームのプレイ | 30Mbps〜100Mbps |
あくまでも目安ですが、上記の回線速度確保しておけば、それぞれの操作は問題なく実施できるでしょう。
また4Mbpsでできることが少ないのもわかります。インターネット上のコンテンツのほとんどが、画像と動画が組み合わさったものです。回線速度を上げる、環境を整えるなどの工夫が必要になるでしょう。
4Mbpsすら出ず回線速度が遅くなる原因は
回線速度というのは、デバイスや回線状況、あるいはルーターなどの関連設備などに影響されて、遅くなったり速くなったりします。「なぜ、うちの回線はこんなにも遅いのか」と不思議に思っている人もいるでしょう。
その原因は色々と考えられますが、主だったところで言えば以下が挙げられるでしょう。
- 通信が集中する時間帯である
- ルーターが古い・低スペックである
- 障害物などが通信を妨げている
- 通信制限がかかっている
- 電波状況が悪い
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
通信が集中する時間帯である
まず、「通信が集中する時間帯」に利用している点が挙げられるでしょう。
通信回線は、多数の世帯・デバイスからのアクセスが集中すると、回線速度が落ちる傾向にあります。通信回線は、言ってみれば集合住宅や地域ごとでシェアしながら利用するものです。
シェアする人数が増えれば、一人ひとりに割り当てられる通信能力は小さくなり、結果として回線速度の低下が生じます。
具体的には以下の時間帯では、速度低下が感じられやすいでしょう。
- AM7:00〜AM9:00▶︎通勤通学しながらスマートフォンを使う人が多い
- PM12:00〜PM13:00▶︎昼休みに入り、インターネットに接続する人が増える
- PM19:00〜PM20:00▶︎帰宅する人たちがスマートフォンを使う
残念ながらこの時間帯に回線速度の低下を避けるのはむずかしいでしょう。ただし、後ほど解説するように、ルーターの位置を変えたり、周波数を変更したりして対応できるかもしれません。
ルーターが古い・低スペックである
自宅でWi-Fiを利用しているの場合、そのルーターが古くなっていて、回線速度が落ちているのかもしれません。
あらゆる機器がそうであるように、Wi-Fiを繋いでいるルーターにも劣化は起こります。何年も同じ場所に置いてあって、埃をかぶっているような状態だと、何らかの故障や不具合が起きている可能性があります。
ルーターが低スペックである可能性も否定できません。ルーターには様々な種類があり、最新型の高品質もあれば、数年前の低品質なものもあります。
いずれにせよルーターは無償もしくは低価格で交換できるため、その方法で回線速度を貝吹きできるかもしれません。
障害物などが通信を妨げている
ルーターとデバイスの間にある障害物が、通信を妨げている可能性もあります。以下のようなものが置かれてはいないでしょうか?
- 水槽
- 電子レンジ
- 金属製の扉やモノ
それぞれで原理は異なりますが、これらは電波通信を阻害する可能性があります。
上記以外でも、ルーターがモノに囲まれていたり、ルーターとデバイスの間に距離があって、その間に幾つかの障害物があったりすると、回線速度には悪影響が出るでしょう。
通信制限がかかっている
もしかしたら、通信制限がかかっているのかもしれません。制限がかかっていては、通信状態には強い不満を感じられるでしょう。
先ほど4Mbpsという回線速度は、「メールやTwitterなどのテキスト主体のサービスなら問題なく利用できる水準」と解説しました。
しかし通信制限がかけられる、おおむね速くても1Mbps、遅ければ300Kbps程度のスピード感になってしまうこともあります。これではまともにインターネットを利用できません。
電波状況が悪い
デバイスやルーターではなく、電波状況が悪いから、回線速度が低くなるケースもあります。
具体的には悪天候や電波障害の影響を受けているのかもしれません。
また、住んでいる地域を取り巻く通信環境の整備が進んでおらず、慢性的に回線速度が低い、ということもありえるでしょう。
回線速度を高めるにはどうすればよい?
回線速度を高めるには、色々な方法があります。
- ルーターの場所を変える
- 通信を妨げるものを遠ざける
- 余計なブラウザやアプリを終了する
- 周波数帯を変える
- ルーターをリセットする
- ルーターを交換する
- 中継器を利用する
基本的に、「実施するのが簡単な順」で掲載しています。つまり上から順に試していけば、より効率的に回線速度の改善を実施できます。それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
ルーターの場所を変える
最初に試して欲しいのが、ルーターの場所を変えることです。たったこれだけで回線速度が改善することは多々あります。
部屋の隅っこに置いてあったり、デバイスとの距離があったりすると回線速度に悪影響が出ます。
できるだけルーターとデバイス間の距離を詰め、電波通信がスムースに行われるように工夫してみましょう。
通信を妨げるものを遠ざける
通信を妨げるものも、できるだけ遠ざけるようにしましょう。
先ほど触れたように、水槽や電子レンジなどは、電波通信を阻害します。まずはこれらを遠ざけましょう。
そうでなくとも、デバイスとルーターの間にある障害物は、できるだけ撤去して別のところに置きたいところです。
余計なブラウザやアプリを終了する
ルーターなどではなく、デバイス側に問題があるケースもあります。たとえば余計なブラウザやアプリが開かれているときです。
この場合は回線速度が高くても、CPUの性能が足らず、動作に影響を及ぼす可能性もあります。
回線速度を改善するわけではありませんが、このように対処すれば、結果的に快適にインターネットを使えるようになるかもしれません。
周波数帯を変える
周波数帯を変更するのも有効です。
まず、Wi-Fiをつなぐルーターは、2.4GHz帯域と5Ghz帯域のふたつを利用できるように設計しています。そしてデフォルトでは、2.4GHz帯域を使うように設定されているはずです。
これを5Ghzに変更してみると、2.4GHz帯域よりも利用者が少ない、車で言うところの「空いている」状態になる可能性があります。
帯域の切り替え手順はやや複雑なケースもあるので、取扱説明書を読んだり、通信会社に問い合わせるなどして確認してみましょう。
ルーターをリセットする
パソコンやスマートフォンは、リセットするとすぐに不具合が改善されることがあります。
ルーターも同様です。一度電源を入れ直したり、リセットしたりすると、通信速度が急激に回復するかもしれません。
さほど手間もかからないので、ぜひ一度試してみましょう。
ただし操作手順は、すぐにはわからないはずです。この場合も取扱説明書を参照するか、通信会社に問い合わせるかするとよいでしょう。
ルーターを交換する
ここまでやってもダメなら、ルーターを交換するという手段があります。
先ほど触れたようにルーターにも「古い・新しい」「高性能・中程度の性能」といった違いがあります。もちろん新しくて高性能なルーターがあれば通信速度の大幅な改善が見込めるでしょう。
そしてこのルーターですが、通信会社に相談すると、無償で交換できる場合があります。無償とは言わないまでも、数千円の出費で収まるのが大半です。
どうしても回線速度が改善しないなら、ぜひ一度通信会社に問い合わせてみましょう。
まとめ
本記事では、回線速度に関して解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしましょう。
- 4Mbpsの通信速度であれば、メールやTwitterの利用などは問題ない
- InstagramやTikTokの利用は少し遅く感じるかもしれない
- 動画やオンラインゲームは厳しい
- 現状のWebサイトでは、動画や画像ありき
- その環境をストレスなく楽しむには、10Mbpsの通信速度は必要
- 通信速度を高めるには、ルーターの位置を変えたり、周波数帯を変えたりするのがおすすめ
4Mbpsというのは、決してすぐれた通信速度ではありません。満足にインターネットを使いたいなら、通信速度を高める必要があるでしょう。
本記事を参考に、通信環境の改善を試してみましょう。