- 「プロバイダー」とは何を意味するのだろう?
- どのプロバイダーを選べばよいのだろうか?
- どうやって設定するんだろう?
上記のように考えている人は多いのではないでしょうか?
普段何気なく見聞きし、そして利用しているプロバイダー。これはインターネットを利用するうえで重要な役割を果たしています。
またどこのプロバイダーを選ぶのかは、インターネットを快適に利用したり、利用料金を安くしたりするうえでとても重要なことです。
選び方を間違えると、ネット回線がもたついてイライラさせられるかもしれません。そこで本記事では以下の点を解説します。
- プロバイダーの意味と仕組み
- 具体的な選び方や設定・契約方法
- おすすめできるプロバイダー
本記事ではプロバイダーに関して考えうる限りの疑問に回答しています。ぜひご参考にしてください。
目次
プロバイダーとは?わかりやすく解説
まずはプロバイダーの言葉の意味を理解しましょう。そのあとでなぜ必要なのか、業者ごとで何が違うのか、実際のインターネット接続の品質に関係する部分を解説します。
プロバイダーの意味=自宅の回線とインターネットを繋ぐ業者
プロバイダーとは、自宅の回線をインターネットにつなぐ事業者のことを示します。転じて、接続するための機械そのものを指すケースも。
そもそもインターネットに接続するには、何らかの回線を敷設しなければいけません。そのうえで回線をWebへつなぎ、初めて今のようにインターネットを利用できるわけです。
つまりプロバイダーを利用しなければ、インターネットは使えていません。このページをPCで見ているなら、プロバイダーの力を借りていることになります。
ちなみに日本でサービス提供しているプロバイダーの数は、1,000以上とも言われています。
回線事業者とは?
自宅に回線を敷設しているのが回線事業者であり、プロバイダーとはまったく異なるものです。彼らだけでは、回線をネットに接続できず、インターネットを利用できる状態にまで持っていけません。
プロバイダーの具体例として、オプテージという会社が挙げられます。彼らはeo光というサービスを提供しています。
eo光に加入すれば、回線工事が実施され、インターネットに接続されるようになるわけです。
なぜプロバイダーが必要なのか?
プロバイダーが必要な理由は、ないとインターネットに繋げられないからです。
たとえばマンションなどには、あらかじめどこかの回線が敷設されています。しかしこのままだと、ネットに接続できません。
だからプロバイダーを選んで契約し、インターネットを使えるようにしてもらう必要があります。
回線によって契約できるプロバイダーが違う
ちなみに敷設されている回線によって、契約できるプロバイダーが異なる点に注意しましょう。
ある回線では、100社以上のプロバイダーに適合します。一方でほんの十数のプロバイダーとしか互換性がない、という回線事業者も。
つまりプロバイダーを選ぶには、そもそも回線選びを間違えてはいけない、といえそうです。引っ越しなどを考えている場合、転居先がどのような回線を敷設し、また利用できるプロバイダーが何なのか事前確認する必要があるでしょう。
業者ごとで何が違うのか?
先ほど、「日本にはプロバイダーが1,000種類以上ある」と解説しました。もちろん、それぞれでサービス内容に違いがあります。特に重要な点は以下3つです。
- 回線の通信速度
- 利用料金
- 付帯するサービス
まず回線によって通信速度が異なります。どのプロバイダーもおおむね最大1Gbpsという速度を主張していますが、実際の速度は一律ではありません。
プロバイダーによって速かったり遅かったりします。ただし地域性や回線事業者に左右される場合もあるため、プロバイダーで通信速度のすべてが決定づけられるわけではありません。
また利用料金もそれぞれです。ただしプロバイダーごとで大きな差はなく、基本的には毎月5,000円から6,000円程度に落ち着くでしょう。
そして付帯するサービスも異なります。契約時にポイントでキャッシュバッkされたり、訪問サポートがついていたり、その形式はさまざまです。
プロバイダーごとのサービス内容の違いを知り、比較検討するのが重要です。
プロバイダー機器にはどのようなものがあるか?
プロバイダーを利用する場合、かならずプロバイダー機器を利用することになります。いわゆるONUやルーターと呼ばれる機械です。
ONUとは「光回線終端装置」と呼ばれ、光回線がから飛び込んできた信号をデジタルに変換し、インターネットへ接続できるようにする役割を担います。
ルーターは、簡単に言えば複数の端末をインターネットに接続させるための装置です。コンセントでいうところのタコ足配線に当たります。
このプロバイダー機器にも良し悪しがありますが、契約時には指定ができない場合も。
ONUやルーターは交換できるケースもある
とはいえ、ONUやルーターがうまく機能しない場合は、契約後に交換することも可能です。
まず故障している場合は、プロバイダー側の落ち度になります。したがって無償で交換してもらうことが可能です。このとき、「最新のONUもしくはルーターに変えてほしい」と要望すれば、すぐれた性能を持つものが割り当てられるかもしれません。
ONUやルーターが老朽化した場合も、交換してもらうことが可能です。ただし無償か有償かはプロバイダーや状況しだいであるため、なんともいえません。
プロバイダーの選び方と・設定・契約するまでの流れわかりやすく解説
実際に、優秀なプロバイダーを選び、インターネットが使えるようになるまでの流れは、以下4ステップにまとめられるでしょう。
- 乗り換えるタイミングかどうか判断する
- プロバイダーの選び方は3つの軸で比較する
- 申し込みから契約までの流れ
- プロバイダーを設定する
乗り換えるタイミングかどうか判断する
プロバイダーを選び始める前に、今が乗り換えるタイミングかどうか判断しましょう。ポイントは、違約金が発生するか否かです。
現在、何らかのプロバイダーを利用している場合、おそらく2年間契約の縛りが生じているでしょう。となると契約更新月以外で契約すると、違約金が発生するかもしれません。
どうしてもプロバイダーの乗り換えが必要で、しかも契約更新月がずっと先なら、この支払いを受け入れるのもひとつ。一方であと数ヶ月で違約金が発生しないといった状態なら、少しの間我慢するのがよいでしょう。
念の為、契約更新月の仕組みをおさらいしておきます。上記で述べたとおり、プロバイダーと契約するなら、おおむね2年間は契約縛りが生じて、途中解約すると違約金が発生するわけです。
しかし契約23ヶ月〜24ヶ月目は契約更新月とされ、「次回契約を更新するか、それとも解約するかを判断する期間」となっています。ここで解約した場合は、違約金が発生しません。
この契約更新月がいつであるか、いつまでであるかは、プロバイダーによって異なります。必ず事前に確認しておきましょう。
プロバイダーの選び方は3つの軸で比較する
プロバイダーを選ぶときは、以下3つの軸で判断するとよいでしょう。
- 回線の通信速度
- 利用料金
- 付帯サービス
最も大切なのは、回線通信速度です。といってもほとんどのプロバイダーは、最大速度を1Gbpsとしています。
ここで注目すべきは、同地域内同プロバイダーを利用しているユーザーの通信速度。これがすぐれていれば、自分自身が利用する際の速度もかなり高い確率で高水準だと言えます。
これを調べるには、「みんなのネット回線速度」を利用しましょう。ここで通信速度を入力し、エリア名を入力すれば、主要なプロバイダーの回線速度を確認できます。
利用料金に関しては、各社のホームページや資料を見比べて、最もコスパがよいところをピックアップすればよいでしょう。
最後に余裕があれば付帯サービスに関しても確認しておきたいところ。技術的サポートだったり、キャッシュバックがあったり、そのあり方はさまざまです。
自分自身にフィットするもの選びましょう。
上記3点を軸に判断すれば、まずプロバイダー選びで失敗することはありません。
申し込みから契約までの手続き
続いて、申込から契約までの流れをおさえましょう。プロバイダーにもよりますが、おおむね以下のステップで進められます。
- プロバイダーを選んでプランを選択する
- 契約を申し込む
- 開通工事の予約を取る
- 工事に立ち会う
まずプロバイダーを選んだら、複数あるプランから自身にフィットするものを選択。その後契約を申し込み、開通工事の予約を取りましょう。
開通工事当日には、自宅で立ち会う必要があります。あくまでも立ち会いで、本人がやることはありません。見ているだけでOKです。
工事が終わり、契約書にサインしたり、取扱説明書を受け取ったりすれば、インターネット開通となります。
このあたりは、経験したことがない人にはどういう手続き・流れになるのかピンとこないかもしれません。ただ、おおむねプロバイダーや工事担当者の案内に沿って行動すれば、特別な問題はないでしょう。
インターネット接続を設定する
最後にパソコンやスマートフォンなどをインターネットに接続しましょう。ほとんどの場合、以下の方法で実施できます。
- 設置されたONUおよびルーターのパスワードを確認する
- PCないしスマートフォンにパスワードを打ち込む
- 接続を確認する
ちなみにONUやルーターによっては、プライマリとセカンダリふたつの回線があり、それぞれにパスワードが与えられているかもしれません。
この場合、プライマリのほうが通信速度が速く、セカンダリはサブ的な存在だと考えましょう。つまり、最もインターネットに接続している時間が長い端末を、プライマリに接続するのが合理的です。
セカンダリに関しては、やや通信速度が落ちます。といってもその速度は十分すぎるレベルで、パソコンでもスマートフォンでもなんら不自由なくインターネットを閲覧することが可能です。
おすすめプロバイダーとは?厳選3つ
「プロバイダーを利用したいが、どこのものを選べばよいかわからない」という人も多いでしょう。その場は、以下のプロバイダーがおすすめです。
- ドコモ光
- nifty光
- ソフトバンク光
日本には1,000以上のプロバイダーがあり、なかには通信速度も利用料金も、何もかもがダメな業者もあります。ただし上記3社は大手企業が展開して、全国的な実績もあるため、基本的に失敗しません。
それぞれがどのようなプロバイダーか解説するので、ご参考にしてください。
(各社2023年3月15日時点の情報)
ドコモ光|dポイントでお得になる
項目 | 内容 |
月額料金めやす | 5,720円(税込)*戸建ての場合 |
通信速度めやす | 1Gbps |
工事費 | 19,800円(税込) |
契約期間 | 2年間 |
違約金 | 5,500円(税込)*戸建タイプの場合 |
ドコモ光は、dポイントでオトクに利用できるのが特徴のプロバイダです。ただ申し込むだけで10,000ポイントほどキャッシュバックされるなどのキャンペーンが、頻繁に開催されています。
またdカードを持っている場合は、利用料金に対してポイントが発生する仕組み。もちろんこれは支払いやショッピングで利用することが可能です。
さらにスマホ料金とのセット割が利用できるのもポイント。携帯電話がdocomoであれば、携帯電話利用料金のほうが1,100円(税込)割引されます。
通信速度も安定している部類で、かなり使いやすいプロバイダーです。docomoユーザーの場合は特に優先的に検討したほうがよいでしょう。
nifty光|キャッシュバック30,000円のチャンス
項目 | 内容 |
月額料金めやす | 5,720円(税込)*戸建ての場合 |
通信速度めやす | 1Gbps |
工事費 | 19,800円(税込) |
契約期間 | 2〜3年間 |
違約金 | 4,840円(税込)*ホームタイプの場合 |
nifty光も、おすすめできるプロバイダーです。まず通信速度や安定感は、「みんなの回線速度」などを見ればわかりますが、十分にすぐれています。
よほどの場所でない限りは問題なく通信できるでしょう。
そしてnifty光のメリットといえば、やはりキャッシュバックです。3年契約プランであれば、30,000円相当のポイントが返還されます。ちなみにこれを、月額料金1年無料と置き換えることも可能です。
ただしその場合は3年縛りが生じてしまうのがデメリット。3年間使い続けられると判断できるなら、nifty光の3年契約プランはかなりオトクになります。
ソフトバンク光|工事費負担実質ゼロ円でスタート可能
項目 | 内容 |
月額料金めやす | 5,720円(税込) |
通信速度めやす | 1Gbps |
工事費 | 実質ゼロ円 |
契約期間 | 2年間 |
違約金 | 10,450円(税込)*2年自動更新プランの場合 |
ソフトバンク光の場合、工事費負担実質ゼロ円で利用をスタートできるのが魅力的。指定の契約期間中きちんと使い続けるなら、毎月の工事費分割支払いが免除されます。
プロバイダーを利用し始めるとき、工事費は気になるところ。初期費用をおさえたいならソフトバンク光の利用をお勧めします。
ちなみに超高速インターネットを利用できる10Gbpsプランも用意されています。これなら通信速度でイライラすることは、ほとんどなくなるでしょう。
この場合の月額料金は、戸建ての場合で6,380円(税込)。1Gbpsプランと比較して500円程度しか変わらないため、こちらでの契約を検討してもよいでしょう。
プロバイダーに関するよくある質問Q&A
本記事ではプロバイダーに関して解説しました。続いてよくある質問に対してQ&Aの形式で回答します。
- プロファイラーとは?
- Wi-Fiがあればプロバイダーは必要ない?
- プロバイダーを設定しない場合何が起こる?
- どのプロバイダーと契約しているか調べる方法は?
わからないことがあればご参考にしてください。
プロファイラーとは?
ときどき混同される「プロファイラー」ですが、これはプログラムの動作を監視して、処理にかかる時間やその正否を測定するものです。
プログラマーやシステムエンジニアの間でのみ関係するもので、個人でインターネットを利用する場合に気にする必要はありません。
Wi-Fiがあればプロバイダーは必要ない?
Wi-Fiがあったとしても、プロバイダーの契約は必要です。
そもそもWi-Fiはインターネットへの接続方法の一種であり、ケーブルを必要としません。いわゆる無線LANの一種です。
しかしWi-Fiが、光回線の信号を変換し、インターネットに接続できるわけではありません。あくまでも「ケーブルを使わなくてもよい」というだけで、プロバイダーによるインターネット接続は必要です。
プロバイダーを設定しない場合何が起こるのか?
結論として、あらゆる機器がインターネットに繋がりません。つまりプロバイダーなしでネットは使えないわけです。
ただしスマートフォンと携帯電話の4G・5G回線は独立した別な事業者によって運営されています。よって、プロバイダーがあってもなくても利用可能です。
どのプロバイダーと契約しているか調べる方法は?
現状でどのプロバイダーと契約しているか、以下いずれかで確認できます。
- ルーターやONUに記載されているサービス名・プロバイダー名を確認する
- 契約書や請求書などの書類を確認する
- プロバイダー確認君にアクセスして表示を確認する
もっとも手っ取り早いのはプロバイダー確認君です。上記リンクを押したその瞬間には、どこのプロバイダーを利用しているのか判別できます。
ちなみに今契約書を引っ張り出してきたなら、ついでに契約更新月がいつなのかも確認しておきましょう。次回乗り換えを検討するとき、違約金が発生しない月がいつかを判断するうえで役立ちます。
まとめ:プロバイダー選びがインターネット環境を大きく変化させる
本記事ではプロバイダーに関して解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしておきましょう。
- プロバイダーとは、敷設されている回線を、インターネットに接続する事業者もしくはそのための機器
- 光回線は回線事業者が用意する。つまりインターネットに接続するには、回線事業者とプロバイダー2社との契約が必要
- プロバイダーごとで、通信速度などが異なるため、慎重に検討する必要がある
- 乗り換えるには、そもそも今が乗り換えのタイミングなのか見極める
- プロバイダーを選ぶときは、通信速度と利用料金、付帯するサービスや利用するONUなどを比較検討するのが重要
- 普段何気なく見聞きし、利用しているプロバイダー。これはインターネット環境の良し悪しを決める、大きな要因です。
これから引っ越ししたり、契約を切り替えたりする場合は、ぜひプロバイダー選びを慎重かつていねいに実施しましょう。フィットするところと契約できれば、自宅でのインターネット環境は快適になるはずです。