日ごろのPC作業で腱鞘炎気味のテッチです。
長時間マウスを使用していると手首への負担やダメージは大きいもの。ただ、マウスは切っても切り離せない大事な作業アイテムのひとつ。

テッチ
なにか改善策はないものか…。
今回紹介するのは、高級マウス界の中でも有名かつ圧倒的人気を誇る、ロジクール製のトラックボールマウス「Logicool MX ERGO」です。

結論から言ってしまえば、このマウスを使用してから腱鞘炎は確実に和らぎました。
トラックボールの軽い操作感と、マウス自体の角度調整ができる本機は手首のダメージを軽減してくれます。
Logicoolのハイエンドモデルが冠する「MX」と、人間工学にもとづき開発されたシリーズに与えられる「ERGO」の名。
この2つを併せもつMX ERGOの実力…いかなるものか。
高額マウスにあたる本機は何が違うのか?本当に高いだけの価値があるのか?
さっそく「Logicool MX ERGO」をレビューしていきます。
目次
Logicool MX ERGOの特長と外観
「Logicool MX ERGO」は、一般的なマウスとは形状が異なる「トラックボール」を採用したマウスです。

機種名 | Logicool MX ERGO |
本体サイズ | 高さ: 132.5mm 幅: 99.8mm 奥行き: 51.4mm |
重量 | 重量(金属プレートなし/レシーバーなし): 164g 重量(金属プレートあり/レシーバーなし): 259g |
システム要件 | Unifying USBレシーバー 必須:USBポート Windows® 10,11 以降 macOS 10.15 以降 Chrome OS Linux® Bluetooth 必須:Bluetooth Low Energy Windows 10,11 以降 macOS 10.15 以降 iPadOS 13.4 以降 Chrome OS Linux |
センサーテクノロジー | ロジクール アドバンス オプティカル トラッキング |
ボタン | ボタン数:8 カスタマイズ可能なボタン数:6 |
バッテリー | 内蔵充電式リチウムポリマー電池(500mAh) 電池寿命:1回のフル充電で最長4か月 |
接続タイプ | Unifying USBレシーバー Bluetooth low energyテクノロジー |
オプション ソフトウェア | macOS 10.14以降およびWindows 7以降のLogicool OptionsとLogicool Flow対応。 |
Logicool MX ERGOのファーストインプレッションは「大きいな」でした。

一般的なマウスと比較するとかなり大ぶりで、ぼてっとしたシルエットはいかにも重そう。

右:MX ERGO
それと同時に、みるからにハイクオリティだと感じさせる風格があります。

通常のマウスと異なる形状には、やや奇抜な印象を受けましたが、デスクに置いてみると意外にもなじみます。

全体的には落ち着きがあるソフトラバーのマットな質感。メタリックグレーのトラックボールも一体感があり、品のよさを感じました。

トラックボールの特性上、使用しているとゴミがたまってきてしまいますが、取り外しが可能なのでメンテナンスはかんたんです。

底面の穴から押し出してトラックボールを取り外します。

中央にはボタン類が集約。スクロールホイールは上下はもちろん、横スクロールやクリックにも対応しています。

底面にはマグネットで張り付く、重厚なメタルプレートが特長的。


このメタルプレートのおかげで、0°または20°の傾斜角度の調整が可能。手と手首の位置を調整し、長時間の作業でもダメージを軽減してくれます。


充電端子はMicro USBを採用。汎用性の高いUSB-Cであれば良かったなーと感じてしまう部分ではありました。

バッテリーはフル充電で約4ヶ月と、充電残量をこまめに気にする必要がありません。
重量は実測で262gとやや重さを感じます。ただ、トラックボールだけを動かすものなので安定感が増して使いやすい印象です。


テッチ
大きさは最初こそ気になりましたが、気づけばまったく気にならなくなりました!
Logicool MX ERGOの操作性をレビュー
「Logicool MX ERGO」の操作性は極めて良好。
快適なマウス操作にはポジショニングが大切。このマウスは、手を置くとベストポジションに導いてくれます。

手を乗せて、しっくりくるところを探して微調整すればOK。本当に見事に「しっくり」くる場所があり、そこに収まればトラックボールに自然と親指がかかります。

トラックボールマウスを使用したのははじめてでしたが、マウスを握った瞬間に「ああこうやって親指で動かすわけだな」と理解できました。

テッチ
見事な設計です!
また、MX ERGOはマウスの角度を変更できます。




トラックボールマウス特有の角度に慣れていないうちは、0度で使用するといいでしょう。普通のマウスに近い感覚で使えます。

トラックボールの強みを活かすならば、断然20度が使いやすいです。

20度で使用すると自然と手首がデスクにつくので、ムダな力みが減ります。

力みは手首や肩への負担につながるため、疲労軽減の観点からも20度での使用がおすすめ。
しかし、クリックとホイールしか使わない場面では0度の方が使いやすいと思いました。

トラックボールの操作性・操作感
一般的なマウスでは、カーソル操作のためにマウス本体を動かさなければいけませんが、MX ERGOではその必要なし!
親指でトラックボールを操作することで、カーソル操作が可能。マウスを動かすためのスペースが不要になるので、せまいデスクでも快適にカーソル操作ができます。

トラックボールは引っ掛かりなどはなく、スルスル〜と滑るように動きます。

連動するカーソルの動きもスムーズで、画面の端から端まですばやくポインタを移動させることが可能です。
普通のマウスだったら一度浮かせなくてはいけない場面でも、指一本で快適に操作できました。
反対に精密な操作を求められる場面では「精密モード」が大活躍です。

トラックボールのすぐ隣にあるボタンを押すだけで、カーソルの動きがかなりゆっくりになり細かい作業がはかどります。
活躍した場面は……
- 画像編集時:特に範囲の選択や細かいノイズ消し
- 電子書籍のハイライト箇所選択
- テキストの範囲選択やカーソル移動
慣れてくると考えずに自然とモード切替ができるようになり、作業効率がぐっとあがりました。
また、精密モード作動中は白いLEDライトが点灯し、モードが有効になっているか否かすぐに判断できます。

ボタン・ホイールの操作性・操作感
ボタンは大きく、クリックしやすい形状です。クリック感は、軽すぎず重すぎずといったところ。

LogicoolのERGO M575よりやや重いクリック感です。クリック音はいたって普通。とくに耳障りに感じませんでしたが、静音性の高いマウスではありません。
ホイールはひっかかりなく滑らかに動きます。

そのうえ、MX ERGOのホイールはチルトホイールを採用。上下だけではなく左右にホイールを操作でき、左右スクロールも自由自在!

テッチ
EXCELをよく使用する人には嬉しい機能ですね!
ただ、欲を言うとMX MASTER 3に搭載されているMagSpeed™電磁気スクロールに対応してほしかったところ。
ボタン・ホイール共に、デフォルト設定のままでも使いやすいと感じました。
ですが、カスタマイズすることでさらに快適さを追求できるのは嬉しいポイント。
カスタマイズ可能なボタンは以下の6つ。
- 左ボタン隣の2箇所
- ホイールクリック(中央ボタン)
- ホイール左右チルト
- 精密モードボタン
完全に自由な操作を割り当てられるわけではありませんが、それぞれのボタンに自分好みの操作を選んで振り当てられます。

カスタマイズは専用ソフトで簡単に行えるので、手軽に試せる点が好印象です。
2台の機器を簡単に切り替えられる
MX ERGOは同時に2台のデバイスに登録できます。

テッチ
2台のPCを1台のマウスでコントロールできるわけです!
切り替え操作は手間なしのワンスイッチ。中央にあるEasy-Switchを押せばOKです。

実際に試してみましたが、切り替え速度がスピーディで驚きました。
さらに、専用ソフトで「Logicool Flow」の設定を行えば、MacやWindowsなど別OSでも端末間でカーソル移動やコピー&ペーストが可能になります。

OSを気にすることなく操作ができるのはとてもすばらしい仕様。仕事の関係上などでMacとWindowsの2台を使う場合などにかなり重宝してくれます。

Bluetoothの接続安定性は?
結論からいえば、Bluetooth接続の安定性は優秀です。
いくらトラックボールがスムーズに動いても、接続が安定していなければカーソルはカクつきます。
Bluetoothはチャンネル数が多く、相互干渉しにくい仕組み。しかし実際に使ってみると意外に影響が出ることもあります。
というわけで、今回は、接続の安定性をチェックするために、以下の条件でテストを行いました。
- マウスのみ接続
- マウス+ワイヤレスキーボード+ワイヤレスイヤホン
- マウス+iPhoneにBluetoothスピーカーを接続
- マウス+電子レンジ
結果としては、ワイヤレスイヤホン(AirPods Pro)使用時に音飛びが発生。
マウスのBluetoothを切ると音飛びがなくなったので、間違いなく干渉しています。
ただし、使用する環境や機器によって結果は異なるでしょう。一概にMX ERGOとワイヤレスイヤホンは一緒に使用できないとはいえません。
解決策としては同梱のUnifying(Logicool独自のUSBレシーバー)を使えば快適に接続できます。


テッチ
Unifyingで接続するとAirPods Pro使用時でもまったく途切れなくなりました!
こちらはレシーバーひとつに対して、ロジクールの対応機器を3台まで登録可能。
キーボードなども同社の製品で揃えている場合はとても便利に使用できます。
Logicool ERGO M575のメリットとデメリット
実験を含め、MX ERGOを使用したのは2週間ほど。見えてきたメリットとデメリットを紹介します。
- 省スペース性が高い
- 手にフィットして疲れにくい
- 軽快な操作ができる
- 機器の切り替えがスムーズ
省スペース性が高い
サイズこそ通常のマウスより大きいですが、マウス自体を動かす必要がないので広いスペースがなくても使えます。これが一番大きなメリットだと感じました。

手にフィットして疲れにくい
人間工学にもとづいた設計でフィット性が高く、使いやすいです。マウスを動かす必要がないため、長時間使用していても手首が疲れません。

軽快な操作ができる
親指一本でカーソルを縦横無尽に動かせるのは快適でした。かつ、精密モードを使用すれば細かい作業もお手の物。
どんな操作にも対応できる器用さがあります。

機器の切り替えがスムーズ
Easy-Switchでのデバイス切り替えがすばやくて快適です。複数機器を使用している人には絶対に便利な機能ですね。

- 大きすぎる
- 価格が高い
- 持ち運ぶには重い
大きすぎる
手の小さな知人にすこしだけ使ってもらいましたが「どうにも大きすぎて使いづらい」とのこと。小さめの手にはいまいちフィットしないのかもしれません。
(参考:筆者の手長は約19cm。知人は約16cm)

大きさが気になる場合は同社のERGO M575のほうがスリムなのでフィット感を得られる可能性が高いです。
価格が高い
公式ストアでの価格は13,970円です。100円均一でマウスが売られている時代ですから「高すぎる!」という意見もあることでしょう。

テッチ
もちろん価格に見合った性能は十分に感じます!
持ち運ぶには重い
スペースを取らずに使用できる特性上、カフェやコワーキングスペースでの使用にも向いています。
しかし、本体の重量は262g。持ち運ぶには重いのが残念です。

Logicool MX ERGOとERGO M575を比較しての感想
同社のトラックボールマウス「ERGO M575」と比較をしてみました。
MX ERGOは、ERGO M575に「あったらいいのにな」と感じる機能がしっかり搭載されているモデルです。

右:ERGO M575
個人的には、「精密モード」があるというだけでMX ERGOを選ぶ価値があると思いました。

それほど使いやすく、またトラックボールマウスの弱点をカバーしてくれる機能です。
フィット感については、正直ERGO M575の方が好みでした。

MX ERGOの発売年は2017年。対してERGO M575は2020年です。この3年間の研究差がフィット感に現れているのかもしれません。
しかし、その他の点ではMX ERGOが圧倒的に優れています。
とくにホイールの性能には差があると感じ、スムーズなスクロールを望むならMX ERGOです。

テッチ
倍以上の価格差は伊達じゃありません!
専用ソフト「Logicool options」の使用感
Logicool OptionsはLogicool製品のカスタマイズ・調整などが行えるソフトです。
MX ERGOでは以下3つの設定ができます。
- ボタンのカスタマイズ
- ポインタ(カーソル)速度の調節
- Logicool Flowの設定



シンプルでわかりやすく、直感的に使用できるソフトだと感じました。
むずかしい専門用語が控え目な点も親切です。
また、動作が軽くサクサク動くところも使いやすさを感じるポイント。
「わざわざソフトを使うの面倒だなあ」という人でも、サクッと使える良ソフトだと思います。
Logicool MX ERGOのレビューまとめ

Logicool MX ERGOをレビューしました。
- 腱鞘炎に悩んでいる
- 人間工学に基づく性能を試してみたい
- 2台のデバイスで切り替えて使いたい
- マウスに1万円以上の投資ができる
トラックボールマウスの最高峰MX ERGO。
その名に恥じないクオリティの高さと、使いやすさでした。
一度使うとやみつきで「もう普通のマウスには戻れない」とまで思ってしまうほど。
また、手首への負担は確実に軽減されます。マウス腱鞘炎に悩んでいる人はだまされたと思って使ってみて下さい。

テッチ
あらゆる作業が楽になりますよ!
最後までありがとうございました。
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テッチ
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