- ルーターがないと、インターネットはどうなってしまうだろうか?
- 自宅にWi-Fi・ホームルーターを設置するにはどうすればよいのか?
- そもそもルーターってなに?
- 結局どうしたら、快適にインターネットを楽しめるのか?
このように考えている人は多いでしょう。インターネットに関しては、ルーターだったりモデムだったり、あるいはWi-Fiだったり、いろんな単語が入り乱れて、わかりづらい部分が多々あります。
- そもそもルーターが何で、ないと何が起きるのか?
- どうやってルーターを設置すればよいのか?
- 快適にインターネットを利用する方法
本記事を読めば、ベストな環境でインターネットを楽しめるようになるはずです。ぜひご参考にしてください。
目次
ルーターとは?ないとどうなるのか?
ルーターとは、自宅で複数デバイスをインターネットに接続する際、使用される通信機器のことです。
本来インターネットへの接続は、モデムやOMUといった機械を使って行われます。そして端末に対してIPアドレスなるものが発行され、対象端末はインターネットに接続できるわけです。
しかしモデムやONUしかない状態だと、ある端末に対してしか、IPアドレスを発行できません。
とはいえ、自宅では、家族全員のスマートフォンとパソコン、さらにはゲーム機がインターネットに接続されるケースがあります。これは、ルーターと使っていくつかのIPアドレスを作成し、複数端末がインターネットへ接続できるようにしているわけです。
ルーターがないとインターネットが使えなくなる?
よく誤解されがちですが、ルーターがないとインターネットができなくなるわけでありません。できなくなるのは、複数端末の同時接続です。
もしインターネットに接続する端末が1台でよいなら、モデムやONUがあれば事足ります。とはいえ近年ではパソコンとスマートフォンで、最低2台はインターネットに接続するケースが大半でしょう。その点を踏まえれば、ルーターは必須に近い通信機器だとも言えます。
ルーターだけ買っても意味がない?
結論から言うと、ルーターだけ買っても意味がないわけではありません。なぜならルーター単独でもインターネットに接続することは可能です。
そもそもネットにつなげるためには、光回線の敷設と、それをデジタル通信に変換するためのモデムやONUが必要となります。しかルーターは(あくまでも多くの場合)単独でWi-Fiに接続することが可能です。
Wi-Fiと有線接続は使える
Wi-Fiと有線接続は、ルーターの有無問わず利用できると考えて問題ありません。要はモデムにケーブルが刺さるなら、当然ながらインターネットに接続できます。
またモデムがWi-Fiに対応しているなら、それも利用可能です。と言うよりも、現代ではほとんどのモデムがWi-Fiに接続できるでしょう。
ルーター・モデム・ハブで、いったい何が違うのか?
インターネット周りでは、ルーター・モデムなどいろいろな専門用語が飛び交っています。これでは一体何がどのような役割を果たしているのかわかりづらいでしょう。
基本的には下記のような分類です。
機器 名称 | 役割 |
モデム | 敷設された回線から発せられる信号をデジタルに変換し、インターネットへつなぐ |
ONU | 光ファイバーから発せられる信号をデジタルに変換し、インターネットにつなぐ。モデムの一種。 |
ルーター | モデムなどから提供される回線を受信して、複数のIPアドレスを発行し、複数端末をインターネットへつなぐ |
ハブ | 基本的にルーターと同一の役割。ただしルーターと異なり、トラブルが起こりやすく、一般的家庭での使用においてはあまり必要がない |
Wi-Fi | ケーブルなどを用いずに、インターネットへ接続するためのテクノロジー。いわゆる無線接続。 |
というように、それぞれの機器が果たすべき役割は異なります。うち、多くの世帯で求められるであろう「複数端末を光回線でインターネットに接続する」のが目的なら以下が必要です。
- 光回線
- モデムorONU
- 光回線専用ルーター
光回線は、多くの場合すでに敷設されています。
もし光回線ではなくWi-Fiを使う予定なら、光回線やモデムorONU(≒プロバイダとの契約)は必要ではありません。Wi-Fiルーター単独でもなんとかなります。
自宅にWi-Fi・ホームルーターを設置するメリットとデメリット
本記事を読んでいる人の大半は、Wi-Fiとホームルーターを自宅に設置したいと考えているでしょう。仮に導入できたなら以下のメリットが得られ、通信環境はきわめて快適になるでしょう。
- 複数端末を同時接続できる
- 比較的通信速度が安定している
- 設定が簡単
- 初期費用がかかりにくい
それぞれ詳しく解説するのでご参考にしてください。
メリット①複数端末を同時接続できる
自宅にWi-Fi・ホームルーターを導入した場合の最大のメリットは、複数端末に同時接続できること。
つまりパソコンにスマートフォン、ゲーム機、あるいはIoT家電まで接続できます。圧倒的に便利なのは想像に難くないでしょう。
家電はさておき、パソコンやスマートフォンあたりを接続できるのは、現代人のライフスタイルを考えれば必須ともいえるものです。このメリット一点だけでも、自宅にWi-Fi・ホームルーターを設置する理由として十分すぎるでしょう。
メリット②設定が簡単
またWi-Fiやホームルーターを設定するのは、基本的に簡単です。すでにインターネットに接続できているなら、おおむね以下のステップで終わり。
- ホームルーターを置く(適切な置き方は後述)
- 取扱説明書にしたがって、ホームルーターをインターネットに接続する
- 接続したいパソコンやスマートフォンのほうで、パスワードを入力する
要するにホームルーターを設置する作業が1と2で、決してむずかしいしくありません。
3に関してもっと簡単です。
例えばカフェやカラオケに行ったとき、無料で利用できるWi-Fiを利用するため、パスワードを入力したことはないでしょうか?それとまるっきり同じ手順です。
メリット③初期費用がかかりにくい
初期費用がかかりにくいのも、Wi-Fiやホームルーターのメリットです。
多くの会社が、初期費用を安くしたり、あるいはゼロ円に設定したりしています。
たとえばUQWiMAXが提供しているWiMAXでは、初期費用20,473円とのことです。しかしこれは少額のオプションやクレジットカード払いを利用するだけで、無料になります。
他の業者も似たようなもので、たいていの場合初期費用は問題にならない金額となるでしょう。
メリット④モバイルタイプと比較し通信速度が安定している
ホームルーターの場合は、モバイルルーターと比較して通信速度が安定するでしょう。持ち運びができない代わりに、速度面では恵まれているイメージです。また家庭での使用、つまり5台から10台ほどを接続する前提で設計されており、多くのデバイスの通信を支えられます。
上記のように、Wi-Fiやホームルーターにはさまざまなメリットがあります。一方で以下のデメリットがある点に関しては、よく考えなければいけません。
- 通信速度の制限がかかることもある
- 置き場所を工夫する必要がある
それぞれ詳しく解説するのでご参考にしてください。
デメリット①通信速度の制限がかかることもある
自宅にWi-Fiやホームルーターを設置した場合通信速度がかかりうる点に注意しましょう。一般的な光回線などであれば、基本的にデータ通信容量に基づく回線の制限はありません。要は使い放題の状態にあります。
一方でWi-Fiやホームルーターは、契約内容や業者によって異なりますが、多くの場合通信容量が設定されているものです。すなわちそれを超過した場合は、低速での通信を余儀なくされます。
これはスマートフォンで通信制限がかかってしまった、というケースと比較すれば大きな問題です。なぜなら複数台のデバイスに制限がかかってしまうから。
デメリット②置き場所を工夫する必要がある
Wi-Fiやホームルーター特有のデメリットとして、置き場所の工夫が求められる点も挙げられます。
置き場所によってはデバイスや端末に電波が届きづらくなり、本来期待される通信速度が発揮されないケースもしばしば。
障害物を置かないようにしたり、できるだけ部屋の真ん中近くに設置したり、色々と工夫する必要があります。
なお適切な設置場所は以下の記事で解説しているので、ご参考にしてください。
ルーターも劣化することを知っておこう
ルーターは劣化することも知っておきましょう。
そもそもルーターも機械にしかすぎません。だから、いずれ寿命は訪れます。一般的には4〜5年が耐久年数です。
とはいえルーターは持ち運びする機会がほとんどありません。劣化の原因が熱やほこり程度しかないため、基本的には長持ちします。
たとえばスマートフォンやパソコンなど、使用頻度の高いデバイスと比較して、寿命を過度に気にする必要はないでしょう。
Wi-Fi・ホームルーターを自宅に設置してインターネットに接続する方法
続いて、ホームルーターなどを設置する方法に関して解説します。
- (光回線などの場合)インターネット回線の契約を実施する
- Wi-Fi・ホームルーターを導入する
- 回線工事に立ち会う
- 接続状況がよいスポットを見つける
おおむね上記4ステップで説明できます。それぞれ詳しく解説するのでご参考にしてください。
インターネット回線の契約を実施する
Wi-Fiルーターではなく光回線を使う場合、まずはインターネット回線の契約を実施しましょう。このステップは要するに、以下のことを指します。
- 回線業者に光回線を敷いてもらう(多くの場合で大家が準備済)
- プロバイダと契約して接続工事をおこなう
要は、光回線を家に引き込んで、さらにそれをインターネットへつなぐプロバイダと契約する必要があるわけです。
ちなみに契約の流れはおおむね以下のとおり。ただ基本的には業者がやってくれるので、あまりやることはありません。
- 回線がすでに敷かれているの確認する
- 敷かれていないなら、回線業者を見つけて契約する
- 回線業者の工事に立ち合う
- プロバイダを探して契約する
- プロバイダの工事に立ち会う
- モデムやルーターを設置
もし光回線ではなくWi-Fiを使う場合は、このステップは基本的に飛ばしてもかまいません。
またほとんどのプロバイダは、光回線用のルーターを設置してくれます。やはり業者に任せっきりでも問題ありません。
この点に関して以下でも解説しているので、ご参考にしてください。
Wi-Fi・ホームルーターを契約する
続いて使用したいルーターを購入しましょう。これは、今後のインターネット回線の使い勝手を決めるうえで重要なステップです。
ルーターによって使い勝手や回線速度、そしてその安定感が異なります。慎重に選びましょう。一般に人気が高い業者は以下のとおりです。
- UQ WiMAX
- ドコモhome5G
- ソフトバンクエアー5G
これらの業者はサービス内容が充実しており、利用するルーターもかなり優秀。まずはこのあたりを中心にチェックするとよいでしょう。
ちなみにWi-Fiのルーターは、業者が用意したものではなく、自分自身で購入したものを使うことも可能。特に以下のメーカーのものはおすすめです。
- IO DATA
- TPLINK
- ELECOM
ルーターを接続する
続いてルーターをセットしましょう。なお業者によっては、工事といった形で代わりにセッティングしてくれることもあります。
自力でセットする場合は、ルーターに接続したいデバイスを有線および無線で接続しましょう。有線の場合は、ルーター本体のポートにケーブルを接続すればOK。
無線の場合は、ルーターのどこかに書かれているあろうパスワードを、デバイス側で入力します。こうすれば、無線LANつまりWi-Fi環境下でインターネットに接続できます。
エラーが出る場合の対処法
ただし、ルーターを接続する際には何らかのエラーが現れることもあります。
- ルーター本体がフリーズしている
- パスワードを打ち間違えている
- 一時的に通信障害が起きている
- 同時接続できるデバイスの数を超過した
- 置き場所が悪い(後述)
上記いずれかに該当する場合は、エラーが現れます。ルーターのフリーズは、再起動で対処可能。パスワードの打ち間違えは再入力、通信障害は時間を置けば解決しまs。
同時接続数の問題は、あまり聞かれませんが、この原因が疑われるなら、あまり優先順位の高くないデバイスでの接続はあきらめましょう。
接続状況がよいスポットを見つける
上記ではルーターの接続に関してエラーが出るなら、「置き場所が悪い」という原因を挙げました。だから、接続状況がよいスポット、つまり置き方を考えるのが重要です。
場所が悪いと、エラーが出るのはまれにせよ、通信速度が遅いなどの問題が起こるかもしれません。
具体的には以下の点を意識しましょう。
- できるだけ部屋の真ん中に近づけて設置する
- できるだけルーターとデバイスの間に遮蔽物を置かない
- 電波の反射を避けるため、水槽や金属製のものを近くに置かない
- できれば同層階間で通信させる
- 階層を隔てるなら中継機を利用する
こういったことができていれば、デバイスに対して電波が届きやすくなるでしょう。エラーも出にくくなり、また通信速度やその安定感も得られやすいはず。
「ルーターがないとどうなるのか」と考えている人に向けた質問Q&A
本記事では、ルーターに関して解説しました。続いてよくある質問に関してQ&Aの形式で解説します。
- Wi-Fiルーターの設置はむずかしい?
- ルーターとWi-Fi何が違う?
- ルーターがなければモデムはいらない?
- 賃貸でルーターだけ買うのは可能?
それぞれ詳しく解説するのでご参考にしてください。
Wi-Fiルーターの設置はむずかしい?
結論からいえば、Wi-Fiルーターの接続はさほどむずかしいものではありません。おおむね以下のステップで設置できます。
- 電波が届きやすい場所に本体を設置する
- Wi-Fiルーターの側面に関われているパスワードを確認
- デバイスでそのパスワードを入力する
多少側面のパスワードを確認するのが面倒な程度で、とても簡単です。
「なんだか、設定するのがたいへんそうだ」と考えているかもしれません。それで導入を見送っているなら損をしている可能性があります。
ぜひ気軽にWi-Fiルーターを導入しましょう。
ルーターとWi-Fi何が違う?
ルーターはWi-Fiは混同されがちですが、両者でまったく異なるもの。
まずルーターは、主に複数のデバイスをインターネットに接続するための機械です。
一方でWi-Fiは、数あるインターネット接続技術のなかのひとつ。無線形式で、複数の端末を接続できるのが特徴です。
ルーターがあればモデムはいらない?
結論から言えばルーターがあればモデムがいらないこともあるでしょう。
ルーターがあればWi-Fiに接続できます。要するに単独でインターネット接続可能です。
Wi-Fi環境下でよいのであればモデムは必要ありません。
一方でより高速かつ安定して光回線での通信は、ルーター単独では不可能です。したがってモデム(ONU)を用意しなければいけません。
賃貸でルーターだけ買うのは可能?
結論から言えば可能です。ただし、設置する前段階で、ルーターを設置してもよい契約になっているのか、確認する必要があるでしょう。
賃貸契約書には、インターネット関連の接続機器に関して、何らかの規定が盛り込まれているかもしれません。それがルーターの設置を制限している可能性もあります。
必ずルーターを購入する前に契約上問題がないか確認しておきましょう。
まとめ
本記事ではルーターがない場合に関して解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしておきましょう。
- ルーター=複数デバイスをインターネットに接続するための機械
- これがないと、複数のパソコンやスマートフォンをインターネットに繋げられない
- ほとんどの場合で必須と考えてよい
- ちなみにWi-Fi・ホームルーターは速度が安定していて、設定も簡単
- ただし通信速度制限などには注意
インターネット周りでは、ルーターやモデム、さらにはONUなど、いろいろな単語と機器名が飛び交っています。要するにモデムがインターネットにつなぐ機械で、ルーターはそれを各デバイスに振り分けるものと考えましょう。
そして光回線を敷いているなら、モデムとルーターさえあれば、とりあえずなんとかなります。本記事を参考に、ぜひ快適なインターネット環境を構築しましょう。