ゼンハイザーといえば、音楽好きなら誰もが知るドイツの超有名音響メーカー。
完全ワイヤレスイヤホンの分野では、最上位機種の「MOMENTUM True Wireless 2」が2020年に発売されましたが、いまだに製品としての完成度の高さで人気となっています。
そんなMOMENTUM True Wireless 2と遜色ないレベルながら、2万円台のミドルクラスとして登場したのが今回紹介する「CX Plus True Wireless」です。

本機は2021年7月に発売された同社の「CX True Wireless」にアクティブノイズキャンセリング、外音取り込み、aptX adaptiveを追加したモデル。
それにともない、最上位機種と変わらないスペックで登場しました。
MOMENTUMと約2倍近くの価格差を考えると「十分に買い」なレベル。
ノイズキャンセリングは強力とは言えませんが、ゼンハイザーらしい上品なサウンド。
イヤホンの操作性も高く、とても使いやすい1台に仕上がっています。

テッチ
ゼンハイザーサウンドの入門にもおすすめの1台です!
それでは、上品なサウンドと操作性にすぐれた完全ワイヤレスイヤホン「ゼンハイザー CX Plus True Wireless」を紹介していきます。
目次
【ゼンハイザー CX Plus True Wireless】特徴
「ゼンハイザー CX Plus True Wireless」は、Bluetooth5.2に対応した完全ワイヤレスイヤホンです。

機種名 | ゼンハイザー CX Plus True Wireless |
---|---|
再生可能時間 | 最大8時間 / 充電ケース使用時 : 最大24時間 |
通信方式 | Bluetooth5.2 |
ノイズキャンセリング | ○ |
外音取り込み | ○ |
防水性能 | IPX4 |
重量 | 約47g (充電ケース含む) |
対応コーデック | SBC・AAC・aptX・aptX adaptive |
最大通信距離 | 15m |
充電時間 | 約1.5時間/15分充電で1時間動作可能なクイックチャージに対応 |
充電端子 | USB-C |
イヤホン単体での再生時間は約8時間、充電ケースを含めると最大24時間の使用が可能。一度の充電で長く使用できるので、細かい充電が不要です。
また、IPX4の生活防水仕様も備わっています。
- IPX4防水性能とは?
- 水の飛まつに対して保護。雨の中などでは大丈夫ですが、水没してしまうと故障の可能性があるので注意が必要です。
本機のカラーラインナップはブラック、ホワイトの2色展開となっています。



テッチ
今回はブラックモデルを選びました!
対応コーデックはSBC・AAC・aptX・aptX adaptiveと幅広く対応。
特にワイヤレス接続ながらハイレゾ相当の音質をたのしめる「aptX adaptive」に対応しているのは本機の大きなポイントです。

MOMENTUM True Wireless 2、CX True Wirelessとのスペック比較
ゼンハイザーのワイヤレスイヤホン「MOMENTUM True Wireless 2」「CX True Wireless」とのスペック比較表になります。
製品名 | ![]() CX Plus True Wireless | ![]() MOMENTUM True Wireless 2 | ![]() CX True Wireless |
再生時間 | イヤホン単体 / 8時間 ケース込み / 24時間 | イヤホン単体 / 7時間 ケース込み / 28時間 | イヤホン単体 / 9時間 ケース込み / 27時間 |
防水規格 | IPX4 | IPX4 | IPX4 |
Bluetoothバージョン | Bluetooth5.2 | Bluetooth5.1 | Bluetooth5.2 |
対応コーデック | SBC / AAC / aptX / aptX adaptive | SBC / AAC / aptX | SBC / AAC / aptX |
ドライバー | 7mmダイナミックドライバー | 7mmダイナミックドライバー | 7mmダイナミックドライバー |
ANC | ○ | ○ | ☓ |
外音取り込み | ○ | ○ | ☓ |
充電方式 | USB-C | USB-C | USB-C |
価格 | 21,780円 | 39,930円 | 15,620円 |
製品ページ | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
結論から言うと「CX Plus True Wireless」が最上位機種である「MOMENTUM True Wireless 2」とほぼ同等のスペックをもちながら、価格が約2万円と1番お買い得と言うこと。
最上位機種と比較すると、価格ゆえの多少の音質の違いはありますが、Bluetooth5.2やaptX adaptiveに対応した本機はまちがいなくおすすめできるモデルです。
【ゼンハイザー CX Plus True Wireless】付属品、外観
それでは「ゼンハイザー CX Plus True Wireless」の付属品と外観をみていきましょう。
パッケージはホワイトとブルーのゼンハイザーカラーが特徴的。

箱を開封すると、本体はしっかりと包まれて保護されていました。

ゼンハイザー CX Plus True Wirelessの付属品は以下の通りです。

- CX Plus True Wireless本体
- イヤーピース(XS,S,M,L)
- USB-Cチャージングケーブル
- クイックガイド&セーフティマニュアル
イヤーピースはシリコン製のものが付属しています。サイズはXS,S,M,Lの4種類となり、さまざまな耳の大きさにフィットしてくれます。

充電ケーブルはUSB-A to Cが付属しています。

ゼンハイザーのロゴも入っていて、USBケーブルひとつからもこだわりを感じます。

ケースはシンプルなプラスチック製。ゼンハイザーは高級路線のイヤホン「MOMENTUM True Wireless 2」が有名なため、それと比べるとどうしてもチープに感じてしまいます。

オシャレ感こそありませんが、デザインとしては使いやすい形状です。個人的には、指紋移りを気にせず使えるマットな質感が気に入りました。

本体背面には充電用のUSB-C端子を装備。便利なワイヤレス充電に対応していないのは残念なポイント。

チェックポイント
15分の充電で1時間動作可能なクイックチャージに対応しています。
前面にはLEDをひとつ搭載。充電状態の確認がひと目でできます。

ケースを開いた状態。イヤホンがつまみやすいのでケースからの出し入れはとてもスムーズでした。

イヤホン、ケース共にしっかりしたマグネットが使用されており、収納時にイヤホンがビタッとくっついてくれる点もポイントが高いです。


テッチ
取り出し、収納時の落下の心配が減ります!
ケースの内側にもゼンハイザーのロゴが入っているので、使うたびに所有欲を満たしてくれます。

所有しているゼンハイザーの「CX400BT」と比較です。基本的に筐体の見た目は同じ。CX400BTの後継機にあたる「CX True Wireless」とも同一のデザインとなっています。

右:CX400BT
本機の方が若干ではありますがコンパクトに感じます。

右:CX400BT
「CX400BT」はノイズキャンセリング、防水に非対応のワイヤレスイヤホンなので、本機の方が逆にコンパクトになっているのは意外な結果でした。

右:CX400BT
AirPodsProとの比較になります。筐体の厚みに関しては劣りますが、本機も十分コンパクトな部類です。


イヤホン本体の見た目は無骨な印象。四角いせいもあり見たときは「結構大きいな」という感じですが、耳に入れると不思議とぴったりはまるサイズ感です。

チェックポイント
スポーツ時に使用してみたときも、落ちたり、過度にズレたりすることなく使えました。なかなか優秀なフィット感といえます。
ロゴ部分はタッチセンサーになっており、イヤホン側からさまざまなコントロールが可能になっています。操作方法についてはくわしく後述しています。

イヤホン内側には装着センサーを搭載。イヤホンのつけ外しを検知して音楽の再生、停止を自動で切り替えてくれます。

イヤホン本体の厚みはなかなか。装着時は多少耳から飛び出しますが、安定感は高いです。

イヤホン単体での重量は12グラム。

ケースを含めると47グラムと標準的。持ち運びの際も苦になることはないでしょう。

【ゼンハイザー CX Plus True Wireless】接続方法
「ゼンハイザー CX Plus True Wireless」の接続方法を解説していきます。
- STEP
イヤホンをケースから取り出すとペアリングモードに入ります。
- STEP
iPhoneの設定 → Bluetoothから「CX Plus True Wireless」をタップ。
- STEP
「CX Plus True Wireless」が接続済みになっていれば接続完了です。
【ゼンハイザー CX Plus True Wireless】レビュー
「ゼンハイザー CX Plus True Wireless」を実際に使用してみた感想を書いていきます。
音質はバランスのとれたやわらかさのあるサウンド
音質は総合的にみるとバランスのとれたやわらかな音が特徴的です。
品のいい音とでもいいましょうか。安いイヤホンによくある『ガチャガチャした感じ』は皆無です。

各音域の特徴は以下の通りです。
高音域
高音域はよく響いてきれいな音が出ます。突き刺さる感じは少なめで、やさしい高音だと感じました。
映画やゲームのBGMなど、かなり高い音になると、多少は突き刺す高音も出ますが、過剰にキンキンしてるとは感じないレベルです。
中音域
中音はクリアに聞こえますが、少し弱めなのかな?と感じました。
特にボーカルは控えめで、ボーカル曲でも楽器などの方がより明確に耳に届きます。しかしクセがなくまとまっているので、耳障りではありません。
低音域
上品でやわらかさのある低音です。
ド迫力の重低音という感じはないですが、低音の重さと厚みは感じられます。『ズンズン』『ドンドン』系の低音を好む場合は、物足りないかもしれません。
低音域の解像度も高く、品のいい独自の広がりは好印象です。
総じてゼンハイザーらしい聴き馴染みのよい高音質なサウンドです。
音楽ジャンルでいうとジャズなどのしっとり聴かせるものとの相性がいいと感じました。
また、aptX adaptiveに対応したスマホ「Xiaomi Mi 11 Lite 5G」でも音質をチェックしました。

しっかりとaptX adaptiveでの接続も確認できました。

iPhoneのAACコーデックと比較すると、音の密度や艶やかさがアップ。
特に高音域の広がりや、きらびやかさが増し、さらに上質な音楽体験が可能になります。

テッチ
とてつもなく大きな差はなく、iPhoneでも十分な高音質で聞くことができますよ!
ノイズキャンセリングはマイルドな効き具合
ゼンハイザーの特徴でもありますが、ノイズキャンセリングはマイルドな印象。
強めのノイズキャンセリングを求めている人には物足りなさを感じてしまうでしょう。

テッチ
ゼンハイザーはノイキャンの強さより、音質最優先の設計になっています!
今回ノイズキャンセリング性能を試してみたシチュエーションは以下の通り。
- 喫茶店
- 駅前交差点
- 電車のホーム
- 電車・バス内
- 室内掃除機がけ
場所ごとのレビューをまとめたので、参考にしてみてください。
喫茶店
男性の声はうまく消されましたが、高い女性の声はわりと残ります。
隣の席の会話は、なにもしない時よりは確実に遠くなり、小声で話しているように聞こえました。喫茶店特有の雑音感を残しつつ、やかましさは軽減できる微妙なバランスですね。
駅前交差点
人通りの多い時間を狙ってテストしました。
雑踏のガヤガヤ感はかなり消えますが、すれ違う人の声まで完全に消えるわけではないです。カラオケ店の前では、店からの音楽はきれいに消えました。自分で流している音楽と混ざらないのはなかなか快適ですね!
電車のホーム
ホームに電車が入ってくる音が軽減されます。
ブレーキ音でしょうか?「キィー!」という高い音は、わりと残る印象でした。
電車・バス内
走行中のゴトゴト音はかすかに聞こえる程度です。
静かな車内でゆったり音楽を楽しめました。
車内アナウンスは、女性の人工音声の場合聞こえやすいです。男性車掌の声は消えてしまいがちなので、乗り過ごしに注意!
室内掃除機がけ
自分で掃除機をかけながら使用しました。
低い音域は消えますが高い音域はどうしても残ります。
それでもノイズキャンセリングがない場合と比べれば格段に静かで、掃除機をかけながら音楽を聞くことが十分可能なレベルです。

全体的に低音域はよく消えますが、中音から高音域は小さくなったかな?くらいです。
ANC自体が、高音域を打ち消すことは不得意という問題もあるのでしょう。
イヤホン自体のフィット感がよく、遮音性も高いので、ノイズキャンセリングをONにしていなくても耳栓代わりに使えるなと感じました。
それでも耐えられない騒音があれば、ノイズキャンセリングで軽減する。そんな使い方がよさそうです。
外音取り込みについて
日常生活で便利な機能として、外音取り込みモードがあるのはとても便利です。

性能的にもかなり自然に外部の音を取り込んでくれます。
実際にレジで使ってみましたが、店員さんの声をしっかりキャッチしてくれました。
ホワイトノイズもそこまで気にならないので、十分使える性能です。
タッチコントロールの操作性が快適
本機の操作性のよさには感動しました。

音楽再生
- 再生/停止 → R側を1回タップ
- 曲送り → R側を2回タップ
- 曲戻し → L側を2回タップ
- 音量を上げる → R側を長押し
- 音量を下げる → L側を長押し
通話
- 電話を受ける → L or R側を1回タップ
- 着信拒否 → L or R側を2回タップ
- 通話終了 → L or R側を1回押す
その他
- 外音取り込み → L側を1回タップ
- ノイズキャンセリング → L側を3回タップ
- 手動でペアリングモード → L側 と R側を同時に長押しし続ける
- 音声アシスタント → R側を3回タップ
タップすると音で反応してくれるので、自タップが認識されているか否かが直感的にわかります。
3回タップすると、それぞれ違う音「ピッ、ポッ、パッ」で反応してくれるところが実にいい!
「あれ?タップ認識されていないのか?」と追加で余計にタップし、結果求めていたものと異なる入力になる……という事故が格段に減ります。
地味かもしれませんが、快適性を高めるすばらしい設計です。
操作感がいいことは最初にも述べましたが、その操作をアプリでカスタマイズできるのもとてもすぐれたポイントです。


テッチ
好みの設定を自由に振り分けれるのがかなり便利です!
前に使っていたイヤホンと操作が違う場合、慣れるまで誤入力をしがち。
主だった操作をカスタマイズすれば、誤入力を防げますし「あれ?どうやるんだっけ?」といちいち検索しなくてすみます。
アプリの使用感について

ワイヤレスイヤホンのアプリは「ダウンロードさせるわりに大したことできなくない?」と感じるものも結構あるのですが、このアプリは違いました。

テッチ
アプリを通してイヤホンを細かくカスタマイズできます!


一例を上げると以下の通り。
- 外音取り込みモードのON/OFFおよびON時の音楽再生/停止
- ノイズキャンセリングON/OFF
- イコライザー設定
- 自動電源OFFの時間設定
- 通話時における自分の音声レベル
- 操作時の音声切り替え
- コーデック
- イヤホン本体の操作方法カスタマイズ
イコライザーは2種類の設定方法があります。
波の形をした画面で直感的にポイントを決めるものと、一般的な目盛り式です。


直感的にぐりぐり動かして音を決めるイコライザーはなかなかユニークでしたが、使いやすさ的には目盛り式に分がありますね。
残念なのは、3周波帯しか変更できない点。
自分好みの音作りが好きな人にはすこし物足りないかも?と感じる部分でもありました。
動画視聴時の遅延は最小限

完全ワイヤレスイヤホンは、Bluetoothでの無線接続なので遅延が気になるところです。
最新のBluetooth5.2にも対応することで接続の安定性も確かなもの。音切れに関しては使い込んだ中では一度も発生はなく快適な使用感でした。
実際にiPhoneとの組み合わせで、動画コンテンツとして以下の2種類を試してみました。
- YouTube
- Amazon プライムビデオ
どちらも特に遅延を感じること無く視聴ができました。

テッチ
動画視聴にも最適です!
【ゼンハイザー CX Plus True Wireless】まとめ

「ゼンハイザー CX Plus True Wireless」をレビューしました。
- ゼンハイザーの最上級サウンドを体感したい
- 操作性にすぐれたワイヤレスイヤホンがほしい
- スポーツ時でも安定した装着感がほしい
- ワイヤレス充電は必要としない
- 強力なノイズキャンセリングは必要としない
最上位機種のMOMENTUM True Wireless 2にも負けない音質と機能性ながら、約2万円で購入できるのはとても魅力的。
特にゼンハイザーらしい、上品で艷やかなサウンドは聴きごたえのあるものでした。

テッチ
最上級のサウンドと操作性のよさをぜひお試しください!
最後までありがとうございました。
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テッチ
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