- インターネットの回線速度はどれくらいが普通なのだろう?
- 自分のインターネット回線は遅いのだろうか?
- どうしたら、スピードアップできるのか?
上記のように考えている人は多いのではないでしょうか?
インターネットの回線速度に関しては、自分自身の場合、平均以上か以下か気になる所です。本記事では「普通」とされる通信速度の値や、スピードアップの方法などを解説します。
ぜひご参考にしてください。
目次
回線速度はどれくらいが普通?
インターネットの回線速度は、一般的な光回線であれば200〜300Mbps程度となるでしょう。
みんなのネット回線速度というサイトによる、光回線の通信速度レポートを見てみましょう。
ドコモ光、フレッツ光ネクストなど、一般的な回線の速度が記載されています。ちなみにインターネットの回線速度は、一般的に「ダウンロード速度」のほうが重要です。
つまり、平均ダウンロード速度を参照にする必要があります。
(引用:みんなの回線速度)
上記のとおり、おおむね200〜300Mbpsが平均的です。
他にも同サイトは何十種類もの回線に関して回線速度が報告されています。それらも(多少の例外はありつつも)上記とさほど違いはありません。
つまりインターネットの回線速度は、200〜300Mbpsあたりが普通だと考えられるでしょう。また上り速度も同様の水準だと考えて問題なさそうです。
Ping値で見る普通の回線速度
ちなみに回線速度は一般的にMbpsという単位で見ますが、Ping値でも計測することがあります。
Mbpsはデータを読み取る速度を示し、Ping値は「なんらかの通信や指示に対して応答する速度」を示します。役割は違うのですが、両方とも回線速度の目安だと考えて問題ありません。
Ping値は、20ms程度が普通です。自分自身の回線速度と比較してみましょう。
ここで注意したいのは、Ping値は「低ければ低いほど良好」であること。たとえば10msなら、平均よりもすぐれているとわかります。
下りと上りって何?
インターネット回線に関しては、下りと上りのふたつがあります。これは以下のような違いがあると考えましょう。
- 下りがダウンロード速度
- 上りがアップロード速度
要するに下りとは、インターネット上のコンテンツを閲覧する速度です。一方で上りは、「こちらからなんらかのコンテンツをインターネット上にアップロードする速度」を示します。
一般的にインターネットを使う場合は、ダウンロードすることのほうが多いため、下り速度が重要視されます。ただしオンラインゲームなどをプレイする場合は、アップロード速度も重要です。
該当する場合は上り速度にも注目してみましょう。
自分の回線速度はどれくらい?速度テストをしてみよう
自分自身の回線速度を計測するなら、FASTというサービスを使いましょう。これを利用すれば、すぐに下り速度を計測することが可能です。
(引用:FAST)
実際にアクセスしたところ、91Mbpsでした。普通の回線速度が200〜300Mbps。つまり、かなり遅めの値です。
もちろん時間帯などの影響もありますが、この数値だと後ほど解説するようにスピードアップを図ったほうがよいかもしれません。
同じようにアクセスした、下り速度を計測してみましょう。
ちなみに下り速度だけでなく、上り速度やPING値を知りたいなら「インターネット回線スピードテスト」を実施しましょう。
下記のように各データをリサーチできます。
ここでJITTERという新しい単位が出ました。これは、「Ping値がどれだけゆらいでいるか」を示すものです。普通、とされるのは5ms。またPing値同様に低ければ低いほど良好なパフォーマンスと判断します。
上記の場合だとJITTER値は良好なものの、Ping値は今ひとつ。ダウンロード(下り)もアップロード(上り)も不調で、平均的な通信環境には至らないといえます。
各種テストを実施して、「測定結果が安定せず、本当の通信速度がわからない」と思っている人もいるでしょう。その場合は複数のサイト・サービスで測定して、その平均値を取るのがおすすめです。
「FAST」に「インターネット回線スピードテスト」、さらに「ブロードバンドスピードテスト」も実施するとよいでしょう。
これでかなり正確な速度を計算できるはずです。
快適に使うにはどれくらいの回線速度が必要?状況ごとに解説
インターネットを快適に使うには、シチュエーションごとで求められる回線速度を確保するのが重要です。
おおむね以下の基準で考えるとよいでしょう。
- LINEやメール、基本的なブラウジング:1Mbps
- TwitterやInstagram、YouTubeなどの動画視聴(低〜標準画質):1Mbps〜3Mbps
- YouTubeなどの安定して動画視聴:7mbps
- YouTubeなどの動画視聴+ブラウジング:10Mbps
- 高画質の動画を見る:25Mbps
- オンラインミーティング・オンラインゲーム:50Mbps
- 4K画質での動画視聴・容量の大きいオンラインゲーム:100Mbps
100Mbpsあれば、おそらくインターネットをしているうえで不便はありません。またたったの1Mbpsしか速度が出なくても、基本的なブラウジングは可能です。
ただしオンラインゲームに関しては、最低50Mbpsと、割と高い水準が求められます。FPSやメタバースなどをプレイする場合は注意が必要です。
筆者の場合は、先ほど下り91Mbpsでした。つまり大規模なオンラインゲームのプレイには、多少の不便がともなうのかもしれません。
回線速度をスピードアップさせる方法
上記で回線速度を計算し、「ウチの回線は遅すぎる」と思った人もいるでしょう。そのままだと不便をこうむるかもしれません。
しかし安心してください。インターネットの回線速度は、ありとあらゆる方法でスピードアップさせることが可能です。例えば、以下が挙げられるでしょう。
- デバイスとルーター・モデムを再起動する
- IPv6を利用する
- 有線接続に切り替える
- ルーターやモデムの位置取りを変更する
- Wi-Fiにつながっているデバイスの数を変更する
- ルーターやモデムを交換する
- 電子レンジや水槽を遠ざける
- キャッシュを削除する
- 中継器を利用する
- デバイスを買い換える
これらの方法をいくつか試せば、回線速度はある程度向上させられるでしょう。
とんでもなく高速の通信ができるようになるかはわかりません。とはいえ先ほど解説した普通とされる通信速度、200〜300Mbpsくらいなら目指せます。
それぞれ詳しく解説するのでご参考にしてください。
デバイスとルーターを再起動する
もっともシンプルな方法はデバイスとルーター・モデムを再起動することです。たったこれだけで急激に回線速度が高くなることがあります。
デバイスの再起動のやり方は問題ないでしょう。ちょっと厄介なのはルーター・モデムのほうです。
これに関しては特別なボタン操作が必要だったり、そもそもスイッチの場所がわからなかったりします。しかし取扱説明書を読めば、再起動の手順は書いてあるはず。
また、回線業者に問い合わせて再起動手順を確認する方法もあります。
IPv6を利用する
さらに、IPv6を利用する方法もあります。これは、簡単にいえばインターネットに接続するための方式のこと。
ルーターやモデムは、デフォルトでIPv4に設定されています。これは電波を広く浅く広げるのが特徴です。
一方でIPv6は、電波は広く飛ばさないものの、局所的に集中して飛ばす傾向があります。デバイスがこれをキャッチアップすれば、従来よりも高速での通信が期待できるわけです。
IPv6に切り替える方法は、ルーターもしくはモデムの取扱説明書に記載されています。もし説明書がなかったり、書いている意味がわからなかったりしたら、回線業者に電話相談してみましょう。
有線接続に切り替える
物理的に可能であれば、有線接続に切り替える方法もあります。
多くの場合、インターネットは無線で接続されているはずです。しかし無線接続、後ほど解説するように電波が拡散してしまい、回線速度を落とすことがあります。
特に家が広いと起こりがちな問題です。
しかし有線接続すれば、電波が拡散せず、そのポテンシャルを100%活かせます。
有線接続に必要なLANケーブルは、ルーターやモデムを提供している業者から受け取っている可能性があるのでチェックしてみましょう。
なかったとしても、Amazonなどで1,000円ほどで購入することが可能です。
有線接続は、不便かつ危険であることに注意。
ケーブルを挿入することで、パソコンの持ち運びが制限されてしまいます。
Wi-Fiと異なり、家中で通信ができるわけでもなく、かなり不便です。
またオンラインゲームなどをプレイしている際は、有線接続がやや危険であることも覚えておきましょう。
ケーブルが抜けたらすぐに接続が切れてしまい、ゲームを続行できなくなります。
自分だけではなくほかのプレイヤーに迷惑をかけてしまうかもしれません。
ルーターやモデムの位置取りを変更する
無線接続している場合は、ルーターやモデムの位置取りを変更してみましょう。これを実施することで、回線速度が劇的に改善する可能性があります。
ポイントは、とにかくデバイスとルーター・モデムの距離を近づけることです。そしてその間に、できるだけ障害物を置かないようにしましょう。
またルーターやモデムは、360度の方向に電波を発します。つまり部屋の真ん中におくと、まんべんなく電波を飛ばすことが可能です。
Wi-Fiにつながっているデバイスの数を変更する
ルーターを使用している場合は、Wi-Fiにつながっているデバイスの数を変更しましょう。つまり同時接続数を減らすわけです。
ルーターがあれば複数デバイスを接続できますが、その数が多ければ多いほど、一台あたりに与えられる通信能力は限定されます。
つまりデバイス数を絞れば回線速度が安定しやすいわけです。
たとえば使っていないパソコンやiPhone、IoT家電の接続を切ってみましょう。そうすることで回線速度は向上するはずです。
そもそもIoT家電には、インターネットにつながっていてもあまり便利ではないものも多々あります。
ルーターやモデムを交換する
実はルーターやモデムを交換する方法もあります。
一部のホームルーターをのぞけば、基本的にはルーターとモデムが設置されているはずです。そしてこれらは、古い新しい・性能の高い低いがあるもの。
すなわち新しい、あるいは高性能なルーターとモデムを取り揃えれば、通信速度の向上が期待できます。
ルーターとモデムは、買い換えることも可能。ただし回線業者に申し込めば、無料で新しいものに交換してくれる可能性もあります。
いったんルーターやモデムの交換ができないか確認してみましょう。
電子レンジや水槽を遠ざける
あまり多いケースではありませんが、電子レンジや水槽が、通信を妨げている可能性があります。
電子レンジはWi-Fiと同じ周波数2.4Ghzを利用しています。要するにノイズになるわけですね。
水槽に関しては、電波が水にぶつかることで乱反射してしまい、デバイスに届きづらくなります。
したがってこれらが電波と関連づいた場所にあるなら、遠ざけるのがおすすめですが、あまりにも通信を優先しすぎると生活が不便になることもあるので注意しましょう。
キャッシュを削除する
キャッシュを削除するのもひとつの方法です。これはインターネットを閲覧した際に、一時的にダウンロードしてきたファイル群のこと。これが溜まっていると、メモリやCPUに悪影響を及ぼし、処理能力を落としてしまうかもしれません。
要するに回線速度とは関係ないのですが、処理を遅くすることで、擬似的に「回線が遅い状態」を作り出してしまうわけです。
インターネットのキャッシュは定期的に削除するようにしましょう。
中継器を利用する
多少のコストをかけてもよいなら、中継器を利用する方法もあります。これは遠いところへ電波を飛ばす際に使われるものです。
たとえばルーターやモデムで1階にあったとします。そうすると2階には電波が届きにくいわけです。
しかし中継器を設置することにより、あちこちに散らばる電波を回収し、2階にパスできるようになります。離れた場所で複数デバイスを利用しているなら、中継器の導入も検討しましょう。
おおむね3,000円くらいで入手可能です。
デバイスを買い替える
最終手段にはなりますが、デバイスを買い替える選択肢もあります。
先ほども触れましたが、通信速度が遅いのではなく、デバイスの処理能力が遅いというトラブルも考えられます。
これにより、さも通信速度が遅いかのように錯覚することがあるわけです。
その場合、通信速度を上げようとしても、あまり意味がありません。デバイスの処理能力を高める必要があります。
明らかに古い、たとえば10年前くらいのデバイスを使っているなら、現代の巨大化したインターネットコンテンツにはついていけない部分があるわけです。
したがってデバイスを買い替える必要があるでしょう。
買い替えないにしても、デバイスをカスタマイズする方法もあります。たとえばメモリを載せ替えるなどの方法が考えられるでしょう。
回線速度の普通に関するよくある質問QA
本記事では、「普通の回線速度」に関して解説しました。ここではよくある質問に対してお答えします。
- スマホ4G回線速度はどれくらいが普通?
- そもそも回線速度が遅くなる理由は何?
- 最大速度1Gbpsと書いてあるがそんな速度が出たことはない
疑問に思う点がある方はぜひご参考にしてください。
スマホの4G回線速度はどれくらいが普通?
スマホの4G回線速度は、キャリアや格安SIM業者によってばらつきがあり、「普通」を定義するのがむずかしい部分があります。
ただ一般的には、20Mbps出ていれば、決して遅くはありません。この速度が出ていれば、スマホでありうる操作のほとんどは実施可能です。
一方で格安SIM業者によっては5Mbps程度の水準をウロウロすることも。そうするとYouTubeの視聴すら厳しくなることもあります。
どのキャリアや格安SIM業者を選択するべきか、かなり重要だといえるでしょう。
そもそも回線速度が遅くなる理由は何?
そもそも回線速度が遅くなる理由としては、以下が挙げられます。
- 混雑する時間帯に接続している
- 一時的な障害が生じている
- 何らかの障害物が電波に干渉している
最も多い原因は、混雑する時間帯に接続していることです。たとえば以下の時間帯は、回線速度が遅くなりがち。
- AM7:00〜9:00
- AM12:00〜PM13:00
- PM18:00〜22:00
通勤前、昼休み、帰宅後と、インターネットに接続する人が増える時間帯です。こればかりはどうしようもありません。
さらに何らかの障害物が電波に干渉していることもあります。たとえば壁や家具ですね。
こういった要因を遠ざけることで、回線速度が遅くなるのを防止できます。
最大速度1Gbpsと書いてあるがそんな速度が出たことはない
プロバイダーなどのアナウンスでは、「最大速度1Gbps」などと書かれています。しかし実際にはその速度が出ることはありません。
「なぜ出ないのか」と不思議に思っている人は多いでしょう。
これは「最大速度1Gbps」というのが、いわゆる理論値だからです。理論上はあり得るのですが、現実ではまず出ることはありません。
一方でこの表記が違法というわけでもなく、少し納得しづらい部分です。
ただし最大速度1Gbpsだとするなら、200〜300Mbps程度の速度は十分に確保できると考えて問題ありません。
ちなみに、なかには最大速度が2Gbpsとしている回線業者もあります。この場合は、より高い回線速度を確保できるかもしれません。
ただし200〜300Mbpsであれば、インターネット上に存在しうるコンテンツはほぼ問題なく動作します。したがって1Gbpsが最大速度だとしても問題ありません。
まとめ
本記事では、インターネットの回線速度に関して解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしておきましょう。
- 回線速度は200〜300Mbpsあれば普通だといえる
- Png値だと20ms
- インターネット回線スピードテストで簡単にスピードチェックできる
そして、スピードアップさせるためには以下のポイントもおさえておくとよいでしょう。
- デバイスとルーター・モデムを再起動する
- IPv6を利用する
- 有線接続に切り替える
- ルーターやモデムの位置取りを変更する
- Wi-Fiにつながっているデバイスの数を変更する
- ルーターやモデムを交換する
- 電子レンジや水槽を遠ざける
- キャッシュを削除する
- 中継器を利用する
- デバイスを買い換える
こういったことをいくつか試していけば、ある程度スピードアップができるはずです。
とはいえ、中には中継機が利用したり、デバイスを買い替えたりなど、お金がかかるものもあります。
まずは再起動や位置取りの変更など、お金と手間がかからないところから試していくと効率的です。
ぜひ本記事を参考にスピードアップを実施しましょう。